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【特別企画】これが自衛隊の艦船だ! ミリタリーマニアの“平成18年度自衛隊観艦式”取材レポート

Printable Version 2006年11月4日

 10月29日(日)、相模湾で海上自衛隊による“平成18年度自衛隊観艦式”が実施された。この記事は、ミリタリーマニアの記者が鋭い眼光で隅々まで凝視した観艦式の参加レポートだ。観艦式直後に掲載した記事では満足できない諸君や、もっと自衛隊や観艦式について知りたいという人に、ぜひ読んでもらいたい!

横須賀港
観艦式に向けて出港を待つ護衛艦

●観艦式とは

 観艦式または観閲式とは、自衛隊の普段の訓練状態や整備状況を自衛隊最高指揮官(つまり内閣総理大臣)に視察してもらう行事で、海陸空三自衛隊が持ち回りで実施することになっているものだ。そのうち海上自衛隊が実施するイベントが観艦式と呼ばれるもので、三年に一回実施されている。
 その起源は遠く14世紀の英仏戦争時にまで遡ることが出来る。英国国王エドワード三世が英国艦隊出撃にあたり、その艦隊を観閲したのが始まりだそうだ。日本でも明治元年(1867年)に、大阪湾で草創間もない日本海軍(明治新政府海軍)の艦艇(帆船等6隻/総トン数2450トン余)を明治天皇が観閲した“観兵式”が始まりとのことなので、すでに140年近い歴史があることになる。途中、戦争による中断や敗戦による日本海軍の解体、戦後の自衛隊の創設など紆余曲折を経て、昭和32年(1957年)から再度行なわれるようになった。ちなみに海上自衛隊での観艦式は今年で25回目を迎える。

観艦式
横須賀、横浜、木更津から出航した48隻の艦艇が相模湾に集結

 通常、観艦式は停泊式で行われることが多いが、この相模湾で行われる観艦式は、移動式という方式で実施される。停泊式は、受閲艦艇(観閲を受ける側の艦艇)が停泊しているところ、観閲官(国王、首相、司令官など)が乗艦した観閲艦がその前を横切る、というような形式で行われるものだ。対して移動式は、観閲艦艇も受閲艦艇もすべて海上を航行しながら行うもので、かなりの高い練度を要求されるものとされる。実際、観艦式では一列縦隊の陣形で進んできた艦艇が整然と海上の一点で順序よく回頭を行なうなど、難度の高い艦隊運動が行われることになる。海外の観艦式は基本的に停泊式のもので行われることが多く、移動式で行なうことの出来る海上自衛隊は、艦隊運動に関して高い能力を持っていると言えよう。

移動式観艦式
一列縦隊の陣形で進んできた艦艇が整然と海上の一点で順序よく回頭を行なうなど、難度の高い艦隊運動が要求される

●目指すはイージス艦「ちょうかい」!

 さて、今回の観艦式の乗艦は朝7時から。電車を乗り継いでJR横須賀駅に集合した我々取材班は、海上自衛隊の受付を経て、プレスとして目指す護衛艦「ちょうかい」に乗艦することとなった。
 この「ちょうかい」は、旧日本海軍時代から使われている艦名で、秋田山形県境の鳥海山から命名され、日本の軍艦としては3代目の命名となる。先代の巡洋艦「鳥海」は第二次世界大戦で活躍し、昭和17年(1942年)第一次ソロモン海戦などで第八艦隊旗艦として参加し戦果を上げたが、昭和19年(1944年)レイテ沖海戦で米海軍機の攻撃を受け戦没している。現代の「ちょうかい」は、平成10年(1998年)に就役した「こんごう」型ミサイル護衛艦の4番艦で、今は再開発で撤去された豊洲の石川島播磨重工の造船所で建造された艦だ。重厚な艦影から人気の高い護衛艦でもある。

「ちょうかい」
「ちょうかい」要目:DDG「こんごう」型/艦番号DD176/満載排水量9458t/全長161m/最高速力30kt/乗員300名/武装は127mm単装速射砲×1、20mm多銃身機関銃×2、ミサイル発射器など/この他にイージスシステムを装備している。ただし現状では弾道ミサイル防衛システムの搭載は未了

 「こんごう」型ミサイル護衛艦は、一般には“イージス艦”として知られている。この“イージス”というのは、米ソ冷戦時代にアメリカ軍が開発した防空システムのことだ。ギリシャ神話に登場する“邪悪を払う盾”が語源となる。ソビエト軍航空機や艦艇の飽和ミサイル攻撃から空母を守るため、同時に多数の目標を探知し、反撃を行うための能力を持っている。ソビエト崩壊後は、空母を持たない海上自衛隊にとってやや過剰な装備と思われてきたが、その後の大量破壊兵器の拡散の中で、近隣諸国の弾道ミサイルへの備えに有効とされるようになった代物だ。現在海上自衛隊には4隻のイージス艦が配備されている。(次ページへ続く)

「こんごう」型護衛艦の模型
乗艦した「こんごう」型ミサイル護衛艦を解説するために、タカラのコレクション玩具「世界の艦船 亡国のイージス 仙石バージョン」を作成した
「こんごう」型護衛艦の断面
この模型は“連斬模型シリーズ”といい、艦の断面が見られる画期的な製品なのだ。去年の8月に発売された製品だが、アキバではまだ比較的容易に購入可能だ

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