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【特別企画・最新パーツ性能チェック(Vol.8)】Bartonコア採用Athlon XP-3000+の性能を速攻チェック!!

Printable Version 2003年2月10日

ついにBarton登場、モデルナンバーは3000+

 2月10日、AMDは2003年第一四半期中の出荷とアナウンスしていたAthlon XPの新コア、コードネーム“Barton”を搭載した新モデルを2製品発表した。Bartonの最大の特徴は、オンチップの2次キャッシュをThunderbirdコア以来の256KBから512KBに増量した点。従来通り、1次キャッシュとの排他利用なので、実質的には1次キャッシュの128KBを加えた640KBをオンチップにキャッシングできる。
 これにより当然性能が上がる。今回発表されたのは、モデルナンバー2800+と3000+の2製品。2800+の製品は従来のThoroughbredコアにも存在した(2.25GHz動作品)が、出荷は米国内のみで数も限られており、国内で入手可能な最上位は2700+だった。その意味では、今回実質的に、上位にさらに2モデルが追加されたことになる。
 なお、既報のように秋葉原のショップではBartonコアで2500+と記されたCPUを入荷したところがあるが、AMDからはこのような製品は発表されておらず、正体は謎につつまれている。

モアイのように長細いダイ

 2次キャッシュ容量を増やしたために、必然的にトランジスタ数とダイサイズが飛躍的に増えた。トランジスタ数では、ひと足先に512KBキャッシュに移行しているPentium 4/Northwoodコアの5500万トランジスタにほぼ並ぶ5430万トランジスタとなった(ちなみにThoroughbredは3760万)。にもかかわらず、ダイサイズのほうは101mm2と、Northwoodの131mm2と比べても20%以上小さい。これは、Northwoodが6層の配線層で設計されているのに対し、Thoroughbred/Bartonは9層を使っているためだろう。
 写真のように、ダイの端にあったキャッシュメモリ領域をそのまま引き延ばしたため、もともと細長かったダイは、モアイの顔を思わせるような特別に長いものになっているのが印象深い。
 アーキテクチャの変更ではないので、製品名はAthlon XPのままだ。今回入手したAthlon XP 3000+のOPNは「AXDA3000KV4D」となっている。右から2つめの数字が「4」になるのは初めてだが、これが2次キャッシュ512KBを意味する(従来は「3」=256KB)。そのほかの数字は、現行のThoroughbredコアの2600+や2700+と変わらない。末尾のDがFSB 333MHzを示している。


左がBarton、右がThoroughbred。並べてみるとはっきり違いが分かるが、単体で見ても横の長さは一目瞭然だ

オンチップ抵抗などの配置はすべてThoroughbredと同じのようだ

燦然と輝く3000の文字。上段右から2つ目の「4」が512KBキャッシュの証だ。2段目中央付近の0303は2003年の第3週製造を意味すると思われる。とすると、本当に作りたてである

AMDはBarton効果を300+とカウント

 注目のクロック周波数は、予想以上に低いと言っていいだろう。2800+は2.083GHz、3000+が2.167GHzである。すでにThoroughbredコアに2.25GHz版が存在するにもかかわらず、今回の最上位の3000+は一歩引いたところに抑えた。2800+と同じ2.083GHzのThoroughbredは2600+、3000+と同じ2.167GHzには2700+を付けているから、キャッシュ倍増による性能向上効果を、Barton 2800+については「200」分、3000+においては「300」分、つけていることになる。FSB 266→333の際における追加値は100程度のプラスだったから、いかにキャッシュ増量の効果が大きい(とAMDが結論づけた)かがわかる。
 高速版が出ると、もうひとつ気になるのは電圧と発熱だ。電圧についてはクロックが上がらなかったこともあってか、Thoroughbred 2400+以上と同様、1.65Vのままだ。一方最大発熱量のほうは、2800+の場合でThoroughbredの2400+〜2700+までと同じ68.3W。3000+では74.3Wとなるが、これもThoroughbred 2800+と同じだ。2次キャッシュは一般にあまり熱を出さないが、2800+でまったく増えていないのは少々意外だ。

 驚かされるのは、もう一つの発熱量スペックである「Typical」のほうだ。こちらは2800+が53.7W、3000+が58.4Wで、これまで62WだったThoroughbred上位コアよりずっと低くなっている。Barton 2800+については安定動作のための電源的なハードルはむしろ下がったことになる。
 AMDはBarton対応チップセットとして、FSB 333MHzサポートの4チップセット、すなわちVIA KT333/KT400、nVidia nForce2、SiS 746FXを挙げている。これらが載ったマザーボードであれば、特別な事情がない限りBIOSアップデート程度で対応できるだろう。とはいえ、新規購入の場合にはマザーボードメーカーのサイトなどで対応を確認しておきたい。


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