【T指令のパーツで遊ぼう!! No.9】最大5台のHDDを搭載可能な“eSATA”の外付けHDDケースを試す!
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2006年7月18日
Serial ATA接続のHDDが、IDE接続に代わって主流になりつつある。さらに、内蔵する場合と変わらない速度で読み書きが可能な外付け用規格の“eSATA”接続方式も登場した。“eSATA”接続では、1本のケーブルで1台ずつの接続になるが、複数台のHDDを1本のケーブルで接続可能な“Port Multiplier”機能に対応した製品も発売されている。そこで今回は使い勝手がよさそうな“Port Multiplier”機能に対応している外付けHDDケースに注目して、HDDの5台搭載やリムーバブルケースでのホットスワップ、RAID機能などさまざまな使い方を試してみよう。
今回の狙いは“Port Multiplier”対応の外付けケース!
TVを録画した動画データや音楽データを保存していると、容量250GBのHDDなどはあっという間に満杯になってしまう。容量が足りなくなればHDDを追加すればいいが、PCケースに内蔵できるHDDの数には限りがあり、搭載できなくなるとUSB2.0やIEEE1394接続での外付けドライブに頼ることとなる。ただし、USB2.0やIEEE1394接続は、IDEやSerial ATA接続に比べて読み書きの速度が遅いのが難点だ。ところが、内蔵のSerial ATA接続と同等の速度で読み書きできる外付け用Serial ATA規格の“external Serial ATA”(以下eSATA)接続なら、速度面での不満を解消できる。また、USB接続と同じように電源オンのまま脱着が可能な“ホットスワップ”機能にも対応している。そんな“eSATA”接続をさらに魅力的にするのが、1つのSerial ATAポートから最大15台のデバイスを接続可能にする“Port Multiplier”(ポートマルチプライヤ)機能だ。
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1つのSerial ATAポートから最大で15台のSerial ATAデバイスを接続できるようになる“Port Multiplier”機能。秋葉原のショップでも何度かデモが行なわれている |
いいところだらけに見える“Port Multiplier”機能に対応している外付けHDDケースであるが、これらは最大4台のHDDを搭載可能な玄人志向の「玄蔵X4」(型番:GW3.5X4-S2)や、最大5台のHDDを搭載可能なラトック製の「SA-DK5ES-PE」と少なく、あとは、秋葉原のオリオスペックなど一部のショップで販売されている製品に限られるようだ。ラトック製の「SA-DK5ES-PE」は、リムーバブルケースによるホットスワップに対応しているので、5台以上のHDDでも交換して使用できる。知り合いや会社で同じリムーバブルケースを使えば、データ満載のHDDも手軽に交換できて便利だが、ネックは5台分のリムーバブルケースが付属するためかちょっと割高で、実売価格7万円後半になるところ。オリオスペックの「SA-E5P-00」も約6万円と、ちょっと現在の私には価格的に手が出せない。
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Serial ATA II対応3.5インチHDDを4台搭載可能な玄人志向製の外付けHDDケース「玄蔵X4」(型番:GW3.5X4-S2) |
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Serial ATA HDDを5台まで搭載可能なラトック製の外付けeSATAケース「SA-DK5ES-PE」。PCI Express x1接続のポートマルチプライヤ対応eSATAボードが付属 |
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そこで私が目を付けたのが、2005年の年末に玄人志向から発売されたキワノモシリーズの「PM5P-SATA2」だ。この製品は“Port Multiplier”機能に対応しており、“HDD A”ポートから“HDD E”ポートまでの5つのSerial ATAポートに接続した5台のHDDを1つの“eSATA”ポートへ変換する製品だ。基板のみのため価格は安価で実売価格は約1万円。「これを使えば“eSATA”の外付けHDDケースを安く作れる!」と確信した。というわけで今回は「PM5P-SATA2」を使って“Port Multiplier”対応の外付けHDDケースを低コストで作成し、その読み書き性能やホットスワップ、OSブートドライブでの使用などをチェックしてみよう。
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玄人志向の「PM5P-SATA2」。1つの“eSATA”ポートから5台のSerial ATAデバイスを接続できるようになる“Port Multiplier”機能をもつeSATA対応ハブだ |
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基板裏面にネジ穴が2つついたパネルと“eSATA”ポート1つが搭載されている |
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使用パーツを確保する!
まずは最も基本となる“Port Multiplier”に対応した変換基板の玄人志向製「PM5P-SATA2」をゲット。蛇足だが、本製品はキワモノシリーズなので、保証期間が初期不良のみの製品になる。
“Port Multiplier”機能を使用するためには、インターフェイス側も“Port Multiplier”機能に対応している必要がある。そのため、本製品の推奨インターフェイスになっている“eSATA”コネクタを2ポート搭載した玄人志向製「SATA2RE2-PCIe」をチョイスした。「SATA2RE2-PCIe」は、“Port Multiplier”とSerial ATA II(3Gbps)対応のSiliconImage製“Sil3132”チップを搭載し、RAID0/1/5をサポートするカードで、対応スロットはPCI-Express×1となる。なお、バッファロー製「IFC-PCIE-ATS2」や、ラトック製「REX-PE30S」の“Port Multiplier”対応カードと違い、玄人志向の製品には、ホットスワップ用のソフトは付属しないので注意が必要だ。ここはぜひ玄人志向のウェブサイトなどでホットスワップ用ソフトの販売をしてほしいところだ。
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“eSATA”コネクタを2ポート搭載した玄人志向のインターフェイスカード「SATA2RE2-PCIe」。「PM5P-SATA2」の推奨カードとなっている |
そして、リムーバブルケースは、私が普段使用しているラトック製のSerial ATA用リムーバブルケース「SA-RC1-BK」とIDEのHDDも使用できるトレイが付属する「SA-RCIDE-BK」をチョイス。これで、IDE接続のHDDも相性が出なければ使用可能で、IDEからSerial ATA接続のHDDへのデータ移動も楽になる。「楽しみ〜」とワクワクする。最後にケースと電源はコスト面を考慮して、余っているATXミドルタワーケースとATXにも取り付け可能なMicroATX電源を使用することにした。
そして肝心のHDDは、ホットスワップやRAIDなどをチェックするため、Serial ATA接続の「HDT722525DLA380」(以下、HGST製250GB)を3台と「HDS721616PLA380」(以下、HGST製160GB)を1台、「ST3250620AS」(以下、Seagate製250GB)を1台用意。さらに、IDE接続のHGST製「HDT722525DLAT80」(250GB)を1台の計6台用意した。ちなみに、今回使用したHDDはすべて回転数7200rpm、キャッシュ8MBとなる。
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ホットスワップやRAIDなどをチェックするため、Serial ATA接続のHGST製250GBを3台と160GBを1台、Seagate製250GBを1台用意。さらに、IDE接続のHGST製250GBを1台の、計6台を用意した |
ここで、HDDを除いた外付けHDDケースのコストを計算してみると、Port Multiplierカードの「PM5P-SATA2」が約1万円、eSATAインターフェイスカードの「SATA2RE2-PCIe」が約4000円、リムーバブルケースの「SA-RC1-BK」と「SA-RCIDE-BK」で約1万3000円となり、合計約2万7000円ほどでT指令仕様の“Port Multiplier”対応外付けHDDケースが製作できることになる。(次ページに続く)
| テスト環境 |
| CPU:インテル「Celeron M 430」(1.7GHz) |
| メモリ:G.Skill「DDR2-667(PC2-5400) 512MB×2」 |
| マザーボード:AOpen「i975Xa-YDG」 |
| ビデオカード:玄人志向「GF7300GT-E128H/EX」(PCI Express x16) |
HDD:Seagate「ST3160812AS」(160GB/Serial ATA) Seagate「ST3250620AS」(250GB/Serial ATA)
HGST「HDT722525DLA380」×3(250GB/Serial ATA) HGST「HDT722525DLAT80」(250GB/IDE) HGST「HDS721616PLA380」(160GB /Serial ATA)
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| 光学ドライブ:東芝「SD-M1612」 |
| 電源:ANTEC「TRUEPOWER2.0 550W」 |
| OS:Microsoft「Windows XP Professional SP2」 |
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“Port Multiplier”接続の性能を試す!
さっそく、HDDを“Port Multiplier”接続してその性能を試してみよう。まずは、Port Multiplierカード「PM5P-SATA2」の“HDD A”ポートにHGST製HDD「HDT722525DLA380」(250GB)を搭載したリムーバブルケースを接続し、“HDD B”ポートにも同HDDを接続した。次に、マザーボードに取り付けたインターフェイスカード「SATA2RE2-PCIe」とeSATAケーブルで接続。あとはHDD側の電源投入後、マザーボードのスイッチをオンにしてOS起動だ。「認識するかな〜」とワクワクして待つと、まずインターフェイスカードのRAID BIOS画面が表示され、Port Multiplierカードの“HDD A”ポートに接続したHDDを認識している。ちなみにRAID BIOSでは、“HDD A”ポートに接続したHDDしか認識されないが、これは仕様なので問題ない。
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インターフェイスカード「SATA2RE2-PCIe」のRAID BIOS画面。仕様上“HDD A”ポートに接続したHDDしか認識されない |
ところが、OS起動後にコントロールパネルから“管理ツール”の“コンピュータの管理”を立ち上げ、その中の“ディスクの管理”を開くと、なぜか接続したHDDは2台とも認識していない……。リムーバブルケースが悪さをしているのかと思い、HDDを直接Port Multiplierカードへ接続してみるも、結果は同じで認識しない。しかし、コントロールパネルにある“Silicon Image ATA Controllers”を起動して“Device Info”の項目を確認すると、接続したHDDの詳細が表示されている。
これはインターフェイスカードのドライバかBIOSが原因だろうと思い、Silicon Imageのウェブサイトを確認するとドライバ、BIOSともに新しいバージョンがアップロードされていた。さっそくダウンロードしてドライバの説明文を読むと、使用するBIOSバージョンの記述があったので、先にBIOSを“Silicon Image ATA Controllers”にある“Flash BIOS”で更新してから、ドライバを最新版にした。「これでHDD認識して!」と祈りながら再起動を実行。そしてOS起動後に“ディスクの管理”を開くと、今度はHDDが2台とも認識されていた。「やっぱりドライバとBIOSが原因だったのね〜」とほっと胸を撫で下ろす。
ようやく認識してくれたので、残りのHDDをすべて接続する。計6台も認識するとなかなか壮観だ。さらに、IDE接続のHGST製HDD「HDT722525DLAT80」(250GB)を、Serial ATA接続化するリムーバブルケース「SA-RCIDE-BK」に入れて接続するとすんなり認識した。
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HDDを合計で6台認識した状態。これだけあるとなかなか壮観だ |
テンションが高いうちに、気になるHDDの読み書きの速度を計測してみよう。ベンチマークソフトは「HDBENCH Ver3.40 Beta6」(作者:EP82改/かず氏)と、「HD Tune」を使用。計測は、“Port Multiplier”機能で接続した3台のSerial ATA HDDと、ラトックのSerial ATAリムーバブルケース「SA-RCIDE-BK」経由で接続したIDE接続の「HDT722525DLAT80」で行なった。なお、「HDT722525DLAT80」は、IDEからUSB2.0へ変換するノバック製のキット「マルチドライブつなが〜るKIT USB」(型番:NV-UA1000)を使用した結果も表に加えた。これは、USB 2.0で接続の場合の速度を比較するためだ。
| HDBENCH Ver3.40 Beta6 |
| 型番 |
Read |
Write |
Random Read |
Random Write |
ST3250620AS (Seagate/250GB/Serial ATA) eSATAで接続 |
74418 |
81854 |
35225 |
37007 |
ST3250620AS (Seagate/250GB/Serial ATA) ICH7に接続 |
79875 |
83934 |
35225 |
34478 |
HDS721616PLA380 (HGST/160GB/Serial ATA) eSATAで接続 |
68909 |
71160 |
22441 |
27765 |
HDS721616PLA380 (HGST/160GB/Serial ATA) ICH7に接続 |
71160 |
72011 |
21135 |
27075 |
HDT722525DLA380 (HGST/250GB/Serial ATA) eSATAで接続 |
64200 |
65473 |
21843 |
26743 |
HDT722525DLA380 (HGST/250GB/Serial ATA) ICH7に接続 |
65473 |
66149 |
24728 |
26102 |
HDT722525DLAT80 (HGST/250GB/IDE) eSATAで接続 |
65473 |
59534 |
23073 |
25498 |
HDT722525DLAT80 (HGST/250GB/IDE) ICH7にIDEで接続 |
66149 |
66840 |
26855 |
25897 |
HDT722525DLAT80 (HGST/250GB/IDE) USB 2.0接続 |
25196 |
22212 |
17756 |
11278 |
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| HD Tune |
| 型番 |
Transfer Rate Minimum |
Transfer Rate Maximum |
Transfer Rate Average |
Access Time |
ST3250620AS (Seagate/250GB/Serial ATA) eSATAで接続 |
38.8 MB/sec |
80.4 MB/sec |
65.5 MB/sec |
13.5ms |
ST3250620AS (Seagate/250GB/Serial ATA) ICH7に接続 |
38.7 MB/sec |
80.2 MB/sec |
65.3 MB/sec |
13.3ms |
HDS721616PLA380 (HGST/160GB/Serial ATA) eSATAで接続 |
35.3 MB/sec |
71.2 MB/sec |
59.3 MB/sec |
19.5ms |
HDS721616PLA380 (HGST/160GB/Serial ATA) ICH7に接続 |
35.3 MB/sec |
71.1 MB/sec |
59.2 MB/sec |
14.3ms |
HDT722525DLA380 (HGST/250GB/Serial ATA) eSATAで接続 |
29.2 MB/sec |
64.7 MB/sec |
53.3 MB/sec |
13.0ms |
HDT722525DLA380 (HGST/250GB/Serial ATA) ICH7に接続 |
31.4 MB/sec |
64.5 MB/sec |
53.3 MB/sec |
12.8ms |
HDT722525DLAT80 (HGST/250GB/IDE) eSATAで接続 |
32.4 MB/sec |
67.6 MB/sec |
53.8 MB/sec |
13.0ms |
HDT722525DLAT80 (HGST/250GB/IDE) ICH7にIDEで接続 |
33.2 MB/sec |
67.8 MB/sec |
54.2 MB/sec |
13.0ms |
HDT722525DLAT80 (HGST/250GB/IDE) USB 2.0接続 |
20.6 MB/sec |
20.8 MB/sec |
20.8 MB/sec |
13.5ms |
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表をみれば一目瞭然だが、“Port Multiplier”機能で接続した場合でもほとんど誤差の範囲で読み書きの速度に差は出ていない。また、USB2.0との接続では、3倍近い速度差になっている。(次ページへ続く)
ホットスワップを試す!
次は、eSATAがサポートとするという、PCの電源を入れたままHDDを交換できる機能“ホットスワップ”を試してみよう。ただし、インターフェイスカード「SATA2RE2-PCIe」にはホットスワップ用のソフトが付属していないので、やや危険をともなう。まずは、HGST製の250GB同士を入れ替えてみよう。
鍵でリムーバブルケースの電源オフとロック解除を行ない、トレーを抜くとマイコンピュータ上で認識していたHDDのアイコンが消えた。そして、HGST製の250GBが入った別のトレーを取り付けると、30秒くらいでHDDを認識した。念のため新しく認識したHDDで、フォーマットやデータの読み書きなどを行なったが、とくに問題なさそうだ。続けてメーカーやスペックが違う、Seagate製の250GBへ交換しても問題なく認識し、データーの読み書きも通常通りに行なえた。さらに、外付けHDDケースの電源を一度オフにしたあと、再度ケースの電源を入れたり、OS起動後にケースの電源をオンにした場合でもHDDをしっかりと認識した。これならUSBと変わらない使い方もできそうだ。
しかし、ひと通り検証を終えてイベントビュアーのログを確認したとたん、私は凍りついた。警告やエラーが大量に発生していたのだ。とりあえずホットスワップを試している間や、あとに書き込んだデータの破損、パーテーションの破壊などは起こらなかったが、これは危険度が高いといえる。
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イベントビュアーのエラーログを確認すると警告やエラーが大量に発生していた |
イベントビュアーにエラーログが記録されるのは気分のいいものではない。そこで、ホットスワップ用ソフトがないかと微かな期待を込めてネットを巡回してみると、なんとフリーのホットスワップ用ソフト「HotSwap!」(作者:kaakoon氏)を発見した。
さっそくインストールしてみると、Windows XPライクな「ハードウェアの安全な取り外し」 アイコンが表示された。このアイコンをクリックすると、“eSATA”に接続しているHDDの一覧が表示されたので、試しにリムーバブルケースに搭載しているHDDを選択。すると、マイコンピュータから選択したHDDが消え、安全にホットスワップができる旨のメッセージが表示された。「ナイス! このソフト」と思わず自分の引きの強さに感激だ。もちろん、そのままHDDを交換してもイベントビュアーのログにはエラーが記録されなかった。これで安全にホットスワップできると心底うれしくなる。しかも「HotSwap!」は、64bit版のWindows XPや、次期OSのWindows Vistaへの対応もうたっているのだ。これは心強い!
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ホットスワップ用のフリーソフト「HotSwap!」をインストールすると、“eSATA”に接続しているHDDの一覧が表示される |
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任意のHDDを選択すると、マイコンピュータから選択したHDDが消え、安全にホットスワップができる旨のメッセージがポップアップする |
コンバインやRAID機能とOSブートを試す!
複数台のHDDを搭載可能な外付けHDDケースなら、RAID構成の作成や容量、メーカーの違う複数台のHDDを1台として認識させるコンバイン機能は必須だろう。手始めにRAID機能を試してみよう。
「PM5P-SATA2」の“Port Multiplier”機能で接続した場合は、インターフェースのRAID BIOSでは、“HDD A”ポートに接続したHDDしか認識しないため、RAID構成の設定は、OSから「SATARAID5」(Array Manager)を使って行なう。まず、HGST製250GBを2台使用したRAID 0(ストライプ)を設定した。RAID 0は、2台以上のHDDを1台のHDDのように見せかけ、HDDへの読み書き処理を複数HDDに分割し同時に実行することでアクセス速度を高速化させる機能。RAIDを構築後にベンチソフトの「HDBENCH」を実行すると、Readが“100688”で、Writeが“112899”と、単体の1.5倍近い数値になった。この転送速度なら、外付けHDDケースでのRAID構成も十分実用可能だ。また、2台のHDDへ同じデータを書き込む、RAID 1(ミラーリング)も設定してみたが、こちらも問題なく動作した。
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「SATARAID5」(Array Manager)の画面。ここからRAIDの設定を行なう |
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設定可能なRAID項目を選択する。ストライピングやミラーリングのほかに複数のHDDを1台にまとめて認識させるコンバインも設定可能だ |
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さらに、RAIDの機能ではないが、最近流行の容量やメーカーなどが違うHDDを1台にまとめて認識させる“コンバイン”も、インターフェイスカードの「SATA2RE2-PCIe」は可能だ。設定はRAID構成と同じで、「SATARAID5」(Array Manager)の“RAID Croup”から“Create RAID Group”を選択して、Configurationを“Concatenated”に設定してHDDを選択すればコンバインしたHDDを作成できる。また、コンバインする容量も自由に調節できるので便利だ。コンバインしたあとにベンチソフトの「HD Tune」で確認すると、HDDが連結されているだけなのがよくわかる。
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「SATARAID5」(Array Manager)のコンバイン設定。写真は232.88GBと153.38GBのHDDを合わせて386.2GBのHDDとして認識させようとしているところ |
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HGST製の250GBと160GBをコンバインしたHDDで「HD Tune」を実行した。250GBを超えたところで速度が回復しているのがわかる。なお、RAID 0/1とコンバインは、RAID機能を搭載したカードがなくとも、Windows XP ProfessionalやWindows 2003/2000ならOS上で可能だ |
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次は、eSATA接続のHDDをブートドライブとして使用できるか試してみよう。これには特別な設定は必要なく、マザーボードのBIOSで優先的にブートする機器をインターフェイスカードの「SATA2RE2-PCIe」に設定し、RAID BIOSからPort Multiplierカード「PM5P-SATA2」の“HDD A”ポートに接続しているHDDを“CONCATENATION”に設定して、インストール時に認識できるようにすればOKだ。あとは、OSインストール時に“F6”キーを押してドライバを読み込ませれば、普通にOSがインストールでき、問題なく起動する。さらに、リムーバブルケースをPort Multiplierカードの“HDD A”ポートに接続してHDDをトレーで交換すれば、起動OSを変更することも可能だ。また、Silicon ImageのウェブサイトにはLinux用のドライバもアップされているので、WindowsとLunuxを切り替えることもできるかもしれない。(次ページへ続く)
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eSATA接続のHDDをブートドライブに設定するには、Port Multiplierカード「PM5P-SATA2」の“HDD A”ポートに接続しているHDDを、RAID BIOSで“CONCATENATION”に設定するだけ |
低コストで外付けHDDを作るためのワンポイント!
PCケースとPort Multiplierカード「PM5P-SATA2」を使用して、外付けHDDケースを作る場合は注意が必要だ。それは、ケースに取り付けた場合にPC電源をオン/オフする方法がないからだ。
そもそも「PM5P-SATA2」は、外付けSCSIケースやストレージケースといわれるケースでの使用が前提の設計となっている。ストレージケースは、PCケースに搭載した電源と違い、マザーボードなどを介さなくとも電源のオン/オフができる。しかし、PCケースの場合は基本的にマザーボードを介して電源のON/OFFを制御するため、マザーボードを搭載していないPCケースに「PM5P-SATA2」を搭載しても、電源を制御する方法がない。ただし、PC電源は、20/24ピン電源コネクタの緑と黒のケーブルをヘアピンやクリップなどでショートさせれば、電源ユニット後部のスイッチでON/OFFできるのだが、ON/OFFのたびにわざわざ電源の後ろに手を伸ばすのは、かなり面倒だ。ストレージケースの価格は、秋葉原だと1万円台後半、オークションサイトでおおよそ1万2000円+送料となる。ある程度のコストをかけてもよい人は、電源オン/オフの手間を考えると、ストレージケースを購入したほうがいいだろう。
低コストで外付けHDDケースを作りたかった私は、電源スイッチを作ることにした。ちょうど、接続したATX電源をプッシュ式スイッチでON/OFFできる、アイネックス製のATX電源検証カード「KM-02A」があったのでこれを利用する。加工は簡単で、「KM-02A」に搭載されている電源スイッチに切り替え式のスイッチを新たにハンダ付けするだけだ。久しぶりにハンダごてを使ったのでちょっと手間取ったが、何とか使用できる物が完成した。もちろん、スイッチをむき出しで使用するのは危険、かつ見た目も悪いので、最後にケースの3.5インチベイのふたに穴を開けてスイッチを取り付けた。
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PCがなくてもATX電源をON/OFF可能な、アイネックス製のATX電源検証カード「KM-02A」 |
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「KM-02A」の基板の電源スイッチ部に、新たに切り替え式のスイッチをハンダ付けするだけだ |
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ちなみに、プッシュ式のスイッチは1回押すことでショートした状態になり、もう一度押すことでショートしていない状態に戻る。このタイプのスイッチを採用しているPCケースなら、スイッチから出ているケーブルを20/24ピン電源コネクタの緑と黒のケーブルに接続すれば電源制御が可能となるので、コスト重視で作りたい人はこのタイプのケースを探してみよう。ただし、電源コネクタのピンはむき出しとなるのでホコリなどには注意して欲しい。また、このような改造は自己責任となることもお忘れなく。
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スイッチをむき出しで使用するのは危険、かつ見た目も悪いので、PCケースの3.5インチベイのふたに穴を開けてスイッチを取り付けた。また、基盤とケーブルなどの接続部は、外れないようにホットボンドで固定した |
いろいろな使用方法を試したが、“Port Multiplier”機能対応の玄人志向製カード「PM5P-SATA2」を使えば、外付けHDDケースの新たな世界が間違いなく開けるといえる。 HDDを最大で5台搭載できることも魅力だが、リムーバブルケースを使用してホットスワップやOSの切り替えに使用したり、余っている複数台のHDDをまとめて活用したりと、用途はアイディア次第で広がるからだ。
●結論:高速な読み書き性能、最大5台搭載、ホットスワップ可能と文句なし。買うなら“Port Multiplier”対応ケースがオススメ。
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