Pentium D搭載ショップブランドPCでデュアルコアCPUの性能を探る!
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2005年7月19日
Pentium D搭載パソコンはショップブランドマシンを狙え!
Pentium Dはまだ発表されたばかりの新しいCPUだ。大手メーカー製のものはまだ出そろっておらず、選択肢がほとんどない。だが、新しいトレンドを素早く取り入れるショップブランドマシンは、数多くの製品が登場している。コストパフォーマンスも高く、BTOオーダーにより必要な部分だけスペックを強化できるのもうれしい。今すぐデュアルコアのパワーを手に入れたいのなら、ショップブランドマシンをチョイスするのもいいだろう。
ここでは、ドスパラのカスタマイズマシンを使用して、デュアルコアCPUのメリット、およびその秘められた性能をチェックしよう。
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ドスパラの「Prime Magnate LM/D」は、ミドルタワーの筐体とMicro ATXマザーを組み合わせたコンパクトさとハイパフォーマンスを兼ね揃えたショップブランドPCだ。ベースマシンのCPUは「Pentium D 820」だが、今回使用したマシンでは「Pentium D 830」にカスタマイズしている |
ついに登場したインテルのデュアルコアCPU
現在のPCはインターネットの閲覧やメールのやりとりといった一般的な使い方では、何のストレスもなく使えるほど進化した。だが、デジカメで撮影した画像にフォトレタッチソフトでフィルタやエフェクトをかけたり、TVチューナ/キャプチャカードを使って録画した番組のCMカット、ゴースト/ノイズ除去の処理といったより一歩進んだ使い方を目指すと、どうしても高速な計算処理能力が必要になってくる。パソコンの計算処理速度は“CPU”と呼ばれるパーツがほとんどのウェイトを占めており、快適に作業が行えるかどうかは、このCPUの性能次第となる。
現在、大手メーカー製パソコンに搭載されているCPUは、インテルの製品が大きなシェアを占めている。そのインテルが鳴り物入りでリリースした新CPUが、デュアルコアを採用した“Pentium XE”シリーズと、“Pentium D”シリーズである。
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写真は「Pentium Extreme Edition 840」。デュアルコアに加えてHyperThreadingにも対応する“Pentium XE”は、OS上から見える論理プロセッサー数が4つとなる |
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こちらは「Pentium D 830」のパッケージ。デュアルコアCPUだが、HyperThreadingには非対応。その分安価でコンシューマ向けの製品だ |
デュアルコアCPUって一体なに?
CPUの性能を左右するのは、動作周波数だ。この数値が高ければ高いほど、高速に計算ができるというわけだ。だが、ここ近年、動作周波数を上げていくことが難しくなってきたため、別のアプローチを用いてスピードアップが図られるようになってきている。それが“デュアルコア”という考え方だ。これは1つのCPUパッケージの中に、CPUの基本部分であるCPUコアが2つ搭載されていることを指す。
わかりやすいようにCPUの働きを荷物を満載したトラックに例えてみよう。A地点からB地点まで荷物を早く、そして多く運ぶためにまず思い浮かぶのはスピードを上げる、つまり動作周波数を上げるのが手っ取り早い。だが、トラックの出せる速度には限界があるため、運べる荷物量はいずれ頭打ちになってしまう。ではどうすればいいか? 答えは簡単だ。トラックをもう1台追加すればいい。単純に2倍の荷物を同じ時間で運ぶことができる。このトラックこそCPUコアで、デュアルコアは2つのCPUを搭載し、それぞれに処理を分担させることで高速化を図っているのである。“Pentium D”シリーズは、同じ動作周波数のPentium 4を2個搭載しているデュアルコアCPUであり、単純に考えても2倍の速度が期待できるわけだ。
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クロック3GHzのPentium 4を2個搭載している、デュアルコアCPU「Pentium D 830」 |
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「Pentium D 830」と同クロックのシングルコアCPU「Pentium 4 630」 |
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デュアルコアはマルチスレッド対応アプリで効果を発揮する
だが、どんなアプリケーションも倍近い速度になるわけではない。アプリケーションは“スレッド”と呼ばれる処理単位に分かれて動作しているが、平行して複数の処理を行なうことを前提とした設計(マルチスレッド)になっていなければ、いくらデュアルコアのCPUを搭載していようとも処理は1つだけしか行なわれない。つまり、同じ動作周波数のシングルコアCPUとまったく変わらなくなってしまう。デュアルコアのメリットを活かすためには、マルチスレッド対応のアプリケーションを使わなければいけないのである。
現在、コンシューマ向けアプリケーションでマルチスレッドに対応しているものは、動画編集・エンコードソフト、CGレンダリングソフトなどの一部のみ。それほど多くないというのが実情だ。ただし、今後デュアルコアが普及するにつれ対応アプリケーションが増えていくのは確実なため、先行投資として、今デュアルコアCPUを導入する意義は十分にあると言える。
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デュアルコアに対応した3Dグラフィックソフト「Shade 8 Professional」 |
お買い得度ならPentium D
チップセットはデュアルコアCPU専用
インテルのデュアルコア搭載CPUは、現在のところ“Pentium XE”シリーズと“Pentium D”シリーズの2種類だ。“Pentium XE”シリーズはコストよりもスピードを追求するハイエンドユーザーをターゲットにした製品であり、値段と導入の手軽さから言うと“Pentium D”シリーズに軍配が上がる。そのため、自作または搭載パソコンを購入するのなら、“Pentium D”シリーズがおすすめとなる。Pentium Dが利用できるマザーボードは、チップセットに“i955X”、または“i945”シリーズを搭載する製品で、これ以外のチップセットを搭載するマザーボードでは“Pentium D”シリーズを利用できない。メモリは“i955X”がDDR2-677/533、“i945”シリーズはこれに加えDDR2-400を利用できる。サウスブリッジはどちらも“ICH7”シリーズとなっており、4ポートのSerial ATA、8chオーディオ、PCI Express x16スロットなどを備えている。
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「Prime Magnate LM/D」は、ASUSTeK製のマザーボード「P5LD2-VM」を採用している。チップセットは“i945G”+“ICH7”だ |
実際の運用に近い状態の
ベンチマークテストで速度チェック
ユーザーサイドとして気になるのは、「デュアルコアによりどれくらいパフォーマンスがアップするか」という点だろう。マルチスレッド対応アプリケーションを前提として単純に考えれば、ちょうど2倍ほどアップすればいいわけであるが、現実はそうはうまくいかない。それはアプリケーションの動作原理上、常に2つのCPUが並列してフル稼働するわけではないためで、せいぜい1.5倍前後が妥当なラインだ。それでも3GHzのCPUが4.5GHz相当になるわけであり、なかなか魅力的なスピードアップである。
では、実際にその効果を確かめるため、マルチスレッドアプリケーションを各種用意し、実際に動かしてその速度を同じ動作周波数のシングルコアCPUと比べてみよう。テストに用いたマシンは、インテル製デュアルコアCPUであるPentium D 830を搭載したドスパラの「Prime Magnate LM/D」。Pentium D 830は、コストパフォーマンスに優れ、ハイエンドユーザー以外にも手が出しやすいCPUだ。動作周波数は3.0GHzである。そして比較用としてシングルコアCPUのPentium 4 630(3.0GHz)も準備した。なお、Pentium 4 630は“HyperThreading機能”(以下HT)を搭載するが、これはオンとオフの2パターンでテストした。テスト環境は、チップセットに“i945G”を搭載するASUS製マイクロATXマザーボード「P5LD2-VM」、メモリはCORSAIR製PC4200 DDR2 512MBx2、HDDはSerial ATA接続のSAMSUNG製「SP1614C」(160GB) 、ビデオはチップセット内蔵のマシンを用いている。
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「Prime Magnate LM/D」を計測用マシンとして使用。同じクロック数のシングルコアCPUとデュアルCPUを用意した |
同クロックのPentium4と比較して
最大1.5倍のパフォーマンスアップ!
もっともデュアルコアの効果が高いと思われる動画エンコードは、「TMPGEnc 3.0 Express」によるMPEG-2ファイル作成と、「Windows Media Encorder 9」によるWMV9ファイルの作成を行なった。
さて結果であるが、Pentium DはHTをオフにしたPentium 4の約1.8倍近い速度が出ており、デュアルコアのパワーを見せつけた形だ。Pentium 4がHTオンだと差は縮まってしまうが、それでも1.4〜1.5倍前後早くなる。マルチスレッドを効率よく活かせるアプリケーションであれば、同じ動作クロックのPentium 4の150%の性能と見てよいだろう。ただし、アップルの音楽管理ソフト「iTunes」によるMP3エンコードではHTオフの約1.5倍、HTオンの約1.25倍、「Shade 8」によるCGレンダリングではHTオフの約1.8倍、HTオンの約1.3倍となり、動画エンコードほどの大差はつかない。つまり、アプリケーションによってデュアルコアの効果は微妙に変化するのである。もちろんシングルスレッドのアプリケーションならば、両者の差はまったくなくなってしまう。従って、Pentium Dシリーズのポテンシャルは、使うアプリケーションにより同じ動作周波数のPentium 4の約1〜1.5倍となると見てよいだろう。
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「TMPGEnc 3.0 Express」によるMPEG-2ファイルの作成にかかる時間を計測 |
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「Windows Media Encorder 9」によるWMV9ファイルのエンコード時間を計測 |
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「Shade 8 Professional」を使用したCGレンダリング時間を計測 |
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アップルの音楽管理ソフト「iTunes」でMP3ファイルのエンコード時間を計測 |
Pentium D 830の実売価格は3万7000円前後。現在最速のPentium 4はモデルナンバー670の3.8GHzで、市場価格は約10万円である。アプリケーションに左右されるとはいえ、3.0GHzの1.2〜1.5倍、つまり3.6GHz〜4.5GHzのPentium 4相当のパフォーマンスを、Pentium Dはこの価格で入手できるのだ。マルチスレッド対応アプリケーションは今後続々と増えていくのは確実なことを考慮すれば、Pentium Dはお買い得度満点のCPUであることは間違いないだろう。エンコードやCGレンダリングをバリバリ使っている人には、導入をおすすめしたいCPUだ。
いろいろあるPentium D搭載ショップブランドPC!
今回紹介したドスパラ以外のショップでも、Pentium Dを搭載したショップブランドマシンの販売を行なっている。ケースはもちろん、搭載しているマザーボードや電源が各ショップで異なり、ゲーム向けのハイエンドマシンから格安マシンまで、各ショップにより特徴もさまざま。そんなショップ
ブランドマシンのなかからPentium D搭載モデルをいくつか紹介しよう。
●ドスパラ
Prime Magnate LM/D
8万9800円〜
ドスパラの“Prime Magnate”シリーズは、ミドルタワーの筐体とMicro ATXマザーを組み合わせたコンパクトさとハイパフォーマンスを追求したショップブランドPCだ。マザーボードはチップセットに“i945G”を採用したASUSTeK製の「P5LD2-VM」を搭載。これとPentium Dを組み合わせることで、小さなボディからは考えられない強力なスペックを実現している。CPUを含めたスペックはBTOオーダーにより自由なカスタマイズが可能で、Pentium D 820(2.8GHz)、1GBメモリ、160GB HDD、DVDスーパーマルチドライブを指定した際の価格は8万9800円となっている。最強クラスのエンコードマシンが9万円未満で手にはいるとは、まさにショップブランドマジックと言えるだろう。
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CPUを含めたスペックはBTOオーダーにより自由なカスタマイズが可能 |
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側面にはパッシブダクトを装備。CPUの廃熱を効率よくケース外に逃がせる |
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●クレバリー
ATX945T
7万9800円〜
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Micro ATXベースの格安Pentium Dマシン。マザーボードはインテル製の「D945GNTL」を採用する。ベーススペックがHDD 80GB、メモリ512MBなので価格は安めになっている |
●九十九電機
eX.computer B30J
9万9540円〜
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拡張性を重視したミドルタワー筐体を採用する。マザーボードはMSI製「945GNEO-F」を搭載し、Topower製470Wの大容量電源が拡張性をサポートする |
●TWOTOP
ViP-EX 8228P/DVRAM/66GT-2
11万9800円
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マザーボードにASUSTeK製の「P5DL2 Deluxe」を採用し、ヘビーユーザー向けの豪華マシン。ビデオカードに“GeForce 6600GT”搭載カードを使用。HDDは250GBと余裕のあるスペックだ |
●フェイス
INSPIRE PASSANT 48400SXN/DVR-64
17万9800円
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SLIに対応し、“GeForce 6600 GT”を2つ搭載する、ゲームやマルチメディアに最適なエンターテイメントマシン。 マザーボードはASUSTeK製の「P5ND2-SLI Deluxe」を採用 |
(宇野貴教)
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