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ガス冷マシン完全自作編 〜その4〜

Printable Version 2001年4月9日

 今回はいよいよ大詰めだ。前回完成したガス冷装置をPCに組み込み最速マシン製作を目指す。ところが、目を覆うばかりのトラブルが続出。ガス冷マシン自作はやはり無謀だったのだろうか? Athlonとガス冷というデリケートな組合わせに、PC改造につきものの災難が次々に襲いかかる。パンドラの箱を開けてしまった筆者に明るい明日はやってくるのか!? ガス冷マシン完全自作編、涙と感動の最終回。

■ガス枕ケースを再製作

ヒビの入ったアクリル製ガス枕ケース

 前回銅製のコア部分を壊して作り直し、ただでさえ予算オーバー気味のガス冷装置だが、アクリル樹脂が腐食してヒビが入るというトラブルのため外側のケース部も急遽アルミ製で作り直すことになった。せっかく作った透明ガス枕だが、爆発しては全てが水の泡だ。



作図した新ガス枕ケース

 しかし時間も予算も限られているため、必要最低限のものしか製作できない。慌てて作図した新ガス枕ケースは、旋盤加工のみで製作可能なごく単純なもの。前回Oリング用の穴径が少々きつかったため、微妙に寸法を変更した。



製作した新ガス枕ケース(左)と組付けしたガス枕(右)
試運転中の冷却装置

 再製作したガス枕ケース部分を交換しガスを充填してさっそく試運転しよう。今度はアルミ製なので、腐食や強度に関する心配はない。ガス枕のCPU取付け部に温度計を貼り付けコンプレッサーを運転する。とりあえずガス漏れもないようでひと安心だ。運転開始から約5分で-30℃前後に冷却される。しかし連続運転すると温度は徐々に上がってコンプレッサー本体が触れないほどに加熱されてくる。コンデンサーの放熱不足のようだ。放熱用のファンを取り付けなくてはならない。ファンはPCケース用の12cm角DC12Vファンをホットボンドでコンデンサーに直付けした。また、ガス枕以降の配管で効率良く熱を回収するよう、戻り配管はキャピラリーチューブを巻いたものと束ねて熱交換させる。強制空冷で放熱を始めるとガス枕部の温度も徐々に下がり-35℃以下で安定した。ガスの充填量は約80g。もう少しガスを減らした方がより低温を狙えるかもしれないが、CPUを取り付けてから調整することにする。



■PCを組上げる

ガス冷マシン用に選択した機器は以下の通りだ。

CPU AMD Athlon-1.2GHz(FSB266MHz対応)
マザーボード FIC AD11
ハードディスク IBM DTLA-307030
メモリ 128MB PC2100 CL2.5 DDR SDRAM
ビデオカード 玄人志向GeForce2MX AGP 32MB
ケース アルミニウムPCサーバーケース OWL-PC-70
FIC AD11

 マザーボードはチップセットにAMD-761とVT82C686Bを搭載したDDR SDRAM対応のFIC製「AD11」。倍率変更ディップスイッチを搭載している。ケースはコンプレッサーを組み込むため内部スペースに余裕のあるものが必要なので、フルタワーのサーバーケースを選択した。実はこのケースはLIAN-Li製の新製品(販売:オウルテック)で、編集部にあったものを是非にと借り出したものだ。それというのもこのケースはアルミ製であるため、配管用の穴を明けたりといった改造の際に加工が容易であるのが今回最大の利点だからだ。現品を手にとってみると、かなり大きめのケースであるのに驚くほど軽い。表面加工も非常に美しく高品質だ(穴を明けるにしのびないが…)。

 まずは普通に動作の確認。セオリー通り組み立ててOSをインストールする。コアクロック1.2GHz、FSB266MHzのAthlonはそのままでも十分な性能で、あえてクロックアップするまでもないような気がしてくる。が、ガス冷マシンはいわばフォーミュラーカーのようなもので、ロマンがあるのだ(ってちょっと違うかも…)。




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